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仕組み

録臭とは

スマートフォンに嗅覚センサーはない。録音が空気の振動を、録画が光を残すのに対し、匂いの分子はいまの端末では直接は撮れない。

録臭は、視覚・位置・気象・ことばから、その場の匂いの指紋を再構成する。調香のピラミッドと、手元で組み立てる手順までを、一本のテープとして残す。

録る

  1. 写真 — 発生源の手がかり(食、建材、水、排気、植物)。
  2. 位置と気象 — 海風、湿度、気温、雨。
  3. 時刻と季節 — 朝のパン、夜の金木犀。
  4. メモ — いま鼻が拾ったことば。

再生する

トップ、ハート、ベースの順に指紋を読む。匂いの記憶は言葉と色で戻る(プルースト効果)。機械から香りは出ない。出るのは、再現の設計図。

別の場所で再現する

いまいる場所の空気と比べ、足りない発生源を足す。打ち水、柑橘の皮、線香、出汁、窓、湯気。実験室の電子鼻ではなく、台所と街でできる再現。